歩きにすと

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【新聞】お湯ぶら 会津編⑧ 中ノ沢温泉 磐梯西村屋(猪苗代)

 

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会津編⑧

【中ノ沢温泉 磐梯西村屋(猪苗代)】
  ~朝日新聞 お湯ぶら~

 

新聞記事を文字起こしし読みやすくしました。

カモシカも散策する宿

安達太良山からは様々な温泉が沸き出している。中でも西側の中ノ沢、沼尻温泉の「沼尻元湯」の湯はPH2.1の酸性だ。ことのほか酸っぱく、「胃腸の湯」と言われる。

 

毎分1万3400mlの湧出量は単一湧出口からの量で日本国内最高という。そこから6キロをもまれながら流れ下った湯が中ノ沢温泉にたどりつく。

 

温泉街には11件の宿がある。昔は共同浴場を利用する方式だったが、今は旅館、ホテルの内湯になった。

 

その中で磐梯西村屋には「大岩風呂」「ひのき風呂」「露天風呂」の3種がある。厳選かけ流し、一見すると透明な湯だが、お湯に体を沈めると、底にあった湯の花が舞って白濁する。

 

中ノ沢はかつて磐越西線川桁駅(猪苗代町)と沼尻軽便鉄道で結ばれていた。鉄道は安達太良山から採れる硫黄や労働者を川桁へ運び、湯治客やスキー客を中ノ沢に連れてきた。中ノ沢温泉近くの終点「沼尻駅」周辺は宿館の客引きでにぎわったという。

 

戦前、戦中は火薬原料として必要とされた安達太良硫黄だが、戦後は石油精製の過程でできる安価な硫黄に推され、鉱山は閉じられた。軽便鉄道も1988年、経営難で休止となった。

 

今は静かな山の温泉郷。野生の動物が顔を出す。磐梯西村屋を経営する西村保成さんは「うちの庭はカモシカの通り道です。カモシカは性格がおとなしく、人に向かってくることはありません。運が良ければ、露天風呂に入る時に見られます。」と言った。(菊池功)

 

磐梯西村屋

所在地:福島県耶麻郡猪苗代町大字蚕養沼尻山甲2855−144
電話: 0242-64-3311

泉質:酸性・含硫黄―カルシウム・アルミニウム-硫黄塩・塩化物泉

木曜日休館、日帰り入浴は午前10時~午後3時(要確認、繁忙期は繰り上がることも)=中学生以上500円、小学生300円、未就学児無料。宿泊は1泊2食付きで1万円から。

アクセス:磐越道猪苗代磐梯高原ICから約16キロ。磐梯熱海ICから約19キロ。

 

訪ねる 母成峠古戦場

磐梯熱海と中ノ沢温泉の途中にある母成峠は、戊辰戦争の激戦地だった。板垣退助らが率いる西軍3千人に対し、迎え撃つ会津・二本松の藩士、幕臣、新選組は800人だった。母成グリーンラインは安達太良山、磐梯山を望む観光道路だ。

 

味わう 天ぷらまんじゅう

会津地方の郷土料理。高遠藩主であった会津松平家の祖・保科正之の時代に信州から伝わったという説がある。写真は中ノ沢温泉にある「日乃出屋」のもの。揚げたてが食べられる。1個130円で粒あん、こしあんがある。