江戸時代の風景を体験できる大内宿。今回はそこに生きる集落の…後世に守り継ぐ話。
大内宿を歩く 茅葺の伝統継承
住んで守る茅葺屋根
大内宿は昭和56年重要伝統的建造物保存地区にも指定され、住民憲章(決めゴト)がつくられました。
…我が家での話…
息子に言われた一言。
「大内宿って時代劇映画ロケのセットの村かと思ってた😅」これを会津在住の高校生の息子に言われたのが…衝撃でした。
衝撃的だったこと💥
— 花子(登販 夜勤専属) (@a10hon51) 2021年11月11日
息子: 大内宿って出店が並んでる
所だよね?
私: えっ( ☉_☉) 。出店?
息子: 店いっぱいじゃん。茅葺き屋根の昔っぽいとこ
私: 出店じゃないよ。あそこに暮らして店しているんだよ。
息子: えーーー😱‼。あんな昔の家に人住んでるの? マジで…
マジでは私の台詞だわ😥
大内集落の皆様、無知でごめんなさい💦
大内宿の『すごさ』はあの茅葺屋根の家で、今も人々が暮らしていることなんですよ。
大内宿がなぜ、江戸風情の町並みを感じる景観のままで、現在までいられたのだろう…。
それはこの村独自の決めゴトで、あの景観を守り続けた、繋ぎ続けたからなんです
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大内宿 住民憲章をみる①
大内宿を守る住民憲章 1〜5 pic.twitter.com/NmekjhzvQe
— 花子(登販 夜勤専属) (@a10hon51) 2021年11月18日
この決めゴトがなかなかすごい!…
「売らない・貸さない・壊さない」の3原則はもとより、自分の家の修繕、修理、改装についても保存会に申し出なけばならないんです。
(((( ;゚Д゚)))
「売らない・貸さない・壊さない」は茅葺屋根の屋敷だけでなく、山林、農耕地も含むんですよ。凄すぎるでしょ…これを受け継ぐだけでも、長男はそうとうなプレッシャーでしょう。
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茅葺屋根の作業工程
大内宿の景観維持のために「茅葺屋根の技術伝承」は必至でしょう。茅葺の工程はコチラでご覧ください。(動画16分)
わたし自身、限界集落の嫁になって20年以上経過しますが。この動画を見て、感極まって泣いてしまいました🥲。
住民憲章をまもり、これらの行事、文化をつないでいくのは…並大抵のことではないなぁ。「すごい…」この言葉しか出ません。
大内宿ではこれらの作業が住人の手によって茅葺屋根が吹き替えされ景観と技術を繋いでいます。
「よその人が入らない」。
「外資資本から大内宿を守る」
だからこそ、大内宿の風景が守られてきたのです…。凄すぎる💧(;゚Д゚i|!)
2021年、茅葺屋根の大規模修繕工事が行われました。改修工事費用、数千万だとか…。そんなとことも、是非見てきてほしいですぅぅぅ。
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町並み展示館で茅葺を学ぶ
町並み展示館の入館料は250円
大内宿の町並み展示館に、茅葺き屋根の解説コーナーがありました。こんなに複雑な構造でしっかり作られてるんですね!😳 pic.twitter.com/ZlW37pgMX4
— 迷企羅‘めきら’大将 (@mekira_taisho) 2020年2月2日
是非、ここで茅葺屋根の家の構造のコト、大内集落のいままでの保存の取り組みのコト、知って欲しい。ここに人が住み続け、繋いでいる軌跡をみて、感じて欲しい✨
地元の方がとても親切で、景色も綺麗で最高でした😍
— ささだんご (@takarch) 2019年8月31日
もし行かれることがあれば、町並み展示館もオススメでしたよー!
ぜひ、町並み展示館に入って、少しだけでもいいので、自分ゴトとして、茅葺屋根の葺き替えについて触れてみて下さい。大内宿の見方が変ります。
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茅葺屋根の知恵。見て歩く
町並み展示館を見てそれから歩くと、葺屋根の町並みにすご~く興味を持って歩けるよ!
茅葺屋根の材料のススキがありました。
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— 🍑桃太郎🐶🐵🐧🍡 (@Ngc72egpwjtd713) 2015年10月22日
ススキは、茅(かや「萱」)と呼ばれる多年生草本である。かつては「茅」農家で茅葺屋根の材料に用いたり、家畜の餌として利用していた当時は集落の近くには茅場存在していたそうです!(^^)
🌾.🌾.🌾.🌾.🌾.🌾. pic.twitter.com/oJwBeWJlww
この材料集めも、大変。
そうなんです。
— 花子(登販 夜勤専属) (@a10hon51) November 18, 2021
茅葺き屋根の総葺き替えは
1000万円ほど…
かかるそうですよ😱😱😰
茅葺屋根の葺き替えは費用は高額で、家が一軒建つほどかかるそうです。
近年の気象状況の温暖化、酸性雨によって40年に一度の葺き替え作業が20年で屋根の「茅」が消耗してしまう…とも言われています。
そこで部分修復するのがこの「さし茅」の技術。町を歩くと発見したよ。
半分修復と玄関付近をさし茅してた家。
雨によって萎んだ屋根の茅をボリュームアップしている途中かな。軒先をよくみると、古い屋根に茅を乗せてます。修繕中ですね。
ここは茅葺屋根の葺き替え完了。軒先がスパッとしていて気持ちいい。素晴らしい技術です。感動です😭😭
子安観音堂で茅葺防水対策を学ぶ
【写真】
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大内宿。ここに暮らす人たちは、知恵を絞って、技術をつないでいます。
景観を守り繋げている姿を…少しだけでもいいから、感じて、歩いてみて欲しいです。
いままで知らなかった「大内宿で生きる」と決意した人々の暮らしが見えてくるかもしれません。
【補足】
大内宿の駐車場料金は、大内宿保存のために利活用されています。詳しくは、下の財団の事業内容紹介をご覧くださいませ。
皆さんから頂いた駐車場収入を有効活用し、周辺農地を含めた保存整備を効率的に進め、かつ透明性のある運営組織の必要性から「一般財団法人 大内宿保存整備財団」を令和2年4月に立ち上げました。
大内宿の普通車🚗 ³₃ 駐車場料金
— 花子(登販 夜勤専属) (@a10hon51) 2021年11月7日
2020年4月から
500円になったんです。
[100円…保存寄付金。他駐車料金]
茅葺き屋根や景観維持、修復、整備に活用させてもらってるそうです。
✨守り繋いでいくって大変よね pic.twitter.com/9XND2knLDm
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江戸風情。でもバリアフリー対応
車いすでの大内宿観光。
土の道でも動きやすく観光できるよう工夫されいるのよ。
車いす利用者視点の記事↓↓
木島英登バリアフリー研究所/日本のバリアフリー写真/大内宿
これだけ多くの観光客が歩いても、常にメンテナンスされて穴ぼこなく平な土の道なの。頭が下がります。
水路にも板が敷いてあり、車いすでお店にいけます。当然、ベビーカーやシニアカートなども歩きやすいのが嬉しいです。
ただ縁側や土間などにはかなりの段差があります。大内宿は豪雪地帯にあるため、完全なバリアフリーではないの。しかし…
テラスで軽食を楽しめるお店も多いのよ。
#玉川屋 のテラスで寛ぐ#看板犬 のチョコとココアとお爺さま
— おみやげ処 本家美濃屋 大内宿 (@MinoyaHonke) 2021年5月29日
.#大内宿 #美濃屋 #本家美濃屋 #福島 #会津 #南会津 #下郷町 #犬 #わんちゃん pic.twitter.com/Dlo0pbQky1
昔の街並みのままバリアフリー対応を
実現させている大内宿。(*´∀`*)
大内宿の町並みが素敵なのは
昔から変わらないからではないのよ。
大内宿に暮らす人々が少しずつ、少しずつ、メンテナンスを重ねて、景観を守ってきたのよね。わたし深く深く、感動しました✨。
お疲れのあなたを元気づける旧郵便局🕵️♀️
— 切手スパイ🕵️♀️レトロ郵便局好き (@kipurosu) 2021年7月22日
大内宿はかつては多くの家がトタン屋根に代わってしまっていたところ、ダムの補償金や重要伝統的建造物群保存地区の指定で再び茅葺き屋根に葺替えし、観光地としてよみがえった。徐々に茅葺きに変えていったので違和感がないのが良い。 pic.twitter.com/nJXVamwJZk
↓↓是非、読んで欲しい記事です。
江戸の宿場、地道な復元実る 大内宿(福島県下郷町): 日本経済新聞
大内宿の暮らしを繋ぐ決意
住民の決意:本家叶屋さんのご主人の言葉にグッときます。
ブログより抜粋
1・大内宿での活動について
大内宿で生まれ育った私は、都会への憧れが強く、高校卒業後に宮城県にて飲食業につきました。その頃から、人とお話しすることが大好きで、沢山の経験、勉強をさせていただきました。
30歳を向かえ、11代目の長男として実家を継がなくてはならぬとの思いから大内に戻ります。そこで、改めてこの茅葺屋根の集落の魅力と、保存技術の継承を強く感じました。先代が代々守ってきたこの集落を私達も残さなければならないとの想いにて、現在、屋根葺き作業も勉強中です。まだまだ、解らない事ばかりですが・・・
大内宿は、町から完全に離れた独自の行政区にて集落の決め事などを守って来ました。私も、大内の一住人とし、行政区、観光協会、保存会、青年会、消防団、結いの会等の組織に所属しております。
この集落が沢山の方々の癒しの場所になれるよう、現在も岐阜県白川村に習い、景観保存等の勉強を住民一同行なっております。これからも、私たちの子供達に「ここで生まれてよかった」と想ってもらえるような集落であり続けれるよう様々な挑戦を続けたいと思っています。
2.お店の歴史
・平成12年4月 開業
先代の父母が、資本金200万円でお店を開店接客業とは全く無縁の異業種に勤めていた父が一 念発起して商売を始めました。そんな父を助ける ために母も勤めていたお店を辞め、小さいお土産 屋さんを夫婦で支え合いながらがんばりました
・平成26年 1月事業承継
本家叶屋さんの看板娘!( ´艸`)笑。見て
【写真】
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大内宿の防火意識「自分の家は自分達で守る」。当たり前を繋ぎ続ける…そんな記事はこちら。
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さいごに…まとめ大内宿
大内宿は山間部に位置しており、昔は痩せた土地だったことでしょう。
作物にも適さず、坂も多いこの地で、蕎麦を栽培し食し、宿場町の景観をそのままに現代に繋ぎ育む暮らし。そんな生きる知恵が大内宿には詰まっています。
今回、大内宿の暮らしを調べて、歩いてみて、アラフィフの私自身、人々の逞しさと知恵と絆と…すごく胸を打たれました。
大内宿といえば茅葺き屋根。
— 四季しのぶ♨️🍶あんぽ柿県民 (@shikishinobu) 2019年7月1日
この茅葺き屋根を葺く作業に携わる人々を大内宿では「地走り」と呼び、それは古来より「結い」と呼ばれる相互扶助の仕組みで支えられてきました。
いつ見ても美しい茅葺き屋根ですが、景観のみならず「大内宿」という独特の地域社会にも興味を持っていただければ幸いです。 pic.twitter.com/zXpsFGUw9H
感じて欲しい「大内宿」の素晴らしさを✨。
先人が築いた生きる知恵と、現代に暮らす人々の逞しさと、魂の継承を見て欲しいです。
もしも、人生の岐路に立つような場面がありましたら、どうか大内宿を旅してみて下さい。
✨きっと旅する貴方になんらかのヒントを与えてくれることでしょう。
【御礼】多くの写真素材使用と写真二次加工を快く承諾してくださいました@morich_0707 サン。ありがとうございました。
今日の話はここまで。
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過去記事…下郷町と大内宿